温暖化のせいか、ちっとも年末なんて気がしない。スキー場でも雪が少なくて商売にならないそうだ。まっ、それでも、世の中、不況の風が冷たく吹いていて、年越しの心配をしなければならないという意味では、確かに年の瀬のムードが漂っている。
いつものとおり、仕事に追われて、ここにもしばらくこなかったのだが、忘れられても困るので、雑感めいたことを思いつくまま書いておく。
円高とアメリカ経済の悪化から我が国の自動車業界は軒並み業績悪化予想を打ち出し、派遣社員など非正規雇用社員の大量解雇に踏み切った。
自動車業界には確かに逆風が吹いていることは確かだが、今回の業績悪化予想は先回りしすぎてはいないか?もしくは意図的ではないのか?リスク回避のためもあるだろうが、対アメリカ向けのパフォーマンスか、大量解雇への非難回避のための措置なのではないか?
それはともかく、自動車業界は、その社会的責任という意味で、大量解雇を当然のように行ってよいものか?普段、政治に対してあれこれ口出しし、企業の社会貢献を恩着せがましくおしゃべりしているが、いざとなれば平気で切り捨ててしまう無責任さは社会的に非難されてしかるべぎだと思う。
マスコミにも一言しておこう。マスコミの最大の広告主たる自動車業界に対して批判もできないようでは、正義派ぶってジャーナリズムでございなどと言わないでもらいたい。情けない人間たちである。
政治家にも一言。前に小泉首相を亡国の輩と称したことがあるが、派遣法を製造業まで広げ雇用の安定を政治から切り捨てた罪は極めて重いと承知せよ。今の政治家諸君も、企業責任による雇用安定をすみやかに実現するよう行動せよ。
一方、国民諸君も、解雇の憂き目にあおうとあわなかろうと、被害者ぶっていても仕方がない。国民の雇用を守るために今こそ行動すべきときではないのか?などと思うのだが・・・。